恋とおやつ手帖


PROFILE

ばんばりえ

主婦ときどきライター。
ご近所専門オーダーメイドケータリン
グ『キッチンよもぎ食堂』を主宰。お
教室に習いに行くほどプロレスに夢中
な40代を過ごしています。好きなおや
つはブッセ、うにせん、麦チョコ。好
きなごはんは蕎麦と白米とピーマンの
肉詰め。好きな場所はお布団の中。
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さくいん
10年もののカーディガン
10年ものになってくれる
黒のスタンダードなカーディガンを買いに
マーガレットハウエルに行ったのです。

「トントン。黒のカーディガンをください」

丸襟とVラインの二種類をどうぞと店員さん。

「あれあれ?どうして肩と腕がパンパンなんでしょう」

優しく微笑む店員さん。

わたし、そっと服を置いて言いました。

「だいたい分かりました。痩せてからもう一度来ます」

家に戻って、とにかく検索。なにをかって、43歳の体各位の平均数値を。150cmから170cmまで差があることは承知の上、それでもすがりたいのが数字です。

下半身はすべて平均を下回ったものの、上半身は全箇所アウト。腕の付け根周りなど3cmもアウトされました。

自然の流れに従って、素直に生きてると思うのです、わたしの体。どっこい生きてる。生きてるけれど、取り急ぎとても落ち込んだので、このままってわけにもいかない。

腕をぐるぐる回してみたり
つまんでみたり
さすってみたり
毎日毎日しています。

10年もののカーディガンを年内に買いにいくのです。来年の秋を先取りです。









| - | 12:40 | trackbacks(0) |
お疲れカラダに「すぐ食べられる冷凍しじみ汁」




手も足も首もアタマもむくんでいるような

だるさに包まれてますエブリデイ。



そんなものに包まれたくないのよ。



しかし

これが今年の日本の季節の変わり目。

すました顔して手強いのが気候です。



こういうときは焦るから



日々を諦めるとこから始める。



なにより時間を諦める。



一日にできる量を減らして

まずは何かの時間を削ってストレッチ。



癒しを求めたいとこも諦める。



代わりに

体に良い食材に手を伸ばさず

体に負担のかかるものから手を離す。



パンはパン屋さん

野菜は地場産野菜販売所

おやつは和菓子屋さんや洋菓子店

スーパーやコンビニから

この時期だけちょっと離れると

まいにち、ちょっとずつ胃腸への優しさがたまってく。

(という持論。正解かどうかは不明!)



それから

「内臓が疲れたらしじみ」の教えがしみついてるわたしは、休日に冷凍しじみ汁を作るのです。

しじみよ、わたしの体を守っておくれ!

http://cookpad.com/recipe/2822404
| - | 23:35 | trackbacks(0) |
ミグノンいぬねこなかまフェス(いってきたのよ)




ミグノンプラン主催の『いぬねこなかまフェス』。

ひと月前になっちゃったけど

ボランティア団体主催のイベントって

人生はじめて。



ボランティアって

みんなが見ないふりしたい出来事を

掬い上げて、行動してくれてる人たちで

それって

多少の憤りや、溜息を含んでいるから

関わりにくい。と言われたら反論できない。



人間同士から生まれた問題だから

ボランティアは多少のユーモアがなければ。



ミグノンは独特のユーモアと清潔感があって

お散歩ボランティアの登録もしやすい。

わたし、ほぼ幽霊部員なのだけれど

でも、部員だからいつでも参加はできるのよ!

(今月どっかで一日は参加しますー)

話は戻って、いぬねこなかまフェス。

そうそうたるメンバーの(akiko/坂本美雨/清水ミチコ/スティーヴ エトウ/椿鬼奴/富樫春生/友森昭一/畠山美由紀/和田誠(ライブドローイング)ライブを見せていただいて、なんでこんな大きなフェスを開いたんですか?って司会の糸井重里さんに聞かれたミグノン代表の友森さんが「動物愛護週間って毎年あるんだけど誰も知らないと思うのね、それじゃ勿体ないと思って知ってもらわないと」って。



東京でも屈指の規模の犬猫シェルターの代表のメッセージがこれ!



この敷居の低さが好きなのです。


幽霊部員のわたしがお誘いするのもなんだけど

お散歩ボランティア登録はこちらまで☆



ミグノンプラン



ミグノンシェルターでお会いしましょーーーー!





















| - | 01:00 | trackbacks(0) |
机上の雑司が谷散歩


用事が終わった東池袋。


ここから思いつきで出かけた東京散歩が予想以上にいい仕上がりだったので

「机上で楽しめる雑司ヶ谷散歩」

を記録します。


今今、ちょっとお時間あるならば

いつでも行けそうな池袋の裏散策に

椅子に座ったままでご一緒に☆



東池袋はもともと何もない町です。再開発でタワーマンションが建設され、劇場や図書館、商業施設など賑わいをみせるものの、高速道路の向こう側は古いまま。
まず用事のないだろう、こっち側に歩き始めます。


サンシャインを背に、パッケージプラザダイハル前の信号を横断



インドカレー屋を右折して高速をくぐる。



あやしい中華屋とマンションの間の道を進むと10mほどで寂れたお豆腐屋さん。お店の名前も分からないほど寂れてる。厚揚げを1つ買って鞄にしまって、さらに進む。



ここらから少し道が細くなる。



iPhoneImage.png



都電雑司ヶ谷の踏切、すぐ先に雑司ヶ谷駅。雑草がボウボウ生える、殺風景な路線の風景がね、池袋の裏っぽい。



雑司ヶ谷交番を左折すると雑司ヶ谷霊園の始まりです。

お墓の住所を目印に。
1種17号を曲がる。


植わってる木々の種類や並びがいいのか、昼下がりの雑司ヶ谷霊園は、ほぼ公園です。

なごむー…。



霊園を抜けた先の中華そばターキー。名前につられてやってきました。




己【おれ】さんのブログから写真を拝借!



これは、明日また食べにきたくなるラーメンてやつよ。

ふつうなところが、最高に美味しい。



なごむ。



ごはんを食べたら名所見物。ターキーから徒歩2分くらいの『雑司が谷旧宣教師館』は明治の洋館らしいです。

2本目を左折して、すぐ左折、またすぐ左折。ストリートビュー上では通行止めなので、大廻り(笑)

着いた!雑司ヶ谷旧宣教師館。




きれい〜。


ほんとにきれいな建物。


しかも入場無料。



教会事務室で本を開いちゃったら



雨が降り出して





止むまで2冊読みました。







のんびり2Fを観覧していたら

またもや雨が降り出して足止め、玄関ポーチに腰掛けて雨宿り。ぼんやり。



お昼食べて歴史的建造物を見て、散歩の旅をしっとり締めくくりたくなる。

雑司が谷にいて鬼子母神に寄らないわけにはいかないし、鬼子母神前には美味しい珈琲がある。

ってことで、ナビでルート検索。
もと来た道を戻って雑司ヶ谷霊園が出てきたら左折。



あ、道が二股になった。

右側を行くと、適度な坂道。ピンクっぽく舗装された歩道は、お高い人が暮らしてそうな雰囲気。

池袋の裏なのに街路樹!



下っていったら右手に毘沙門天



さらに進むと、都電通りに出ました。

線路の向こうに大鳥神社

神社の左脇のゆるいカーブを歩いていくと

鬼子母神が目の前に出てきます。



駄菓子屋さんがあったり(午後3時くらいまで)
お茶屋さんがあったり
いつ来ても、心弾む神社。



お参りをして戻ってきたら、石畳を右折して

キアズマ珈琲に終着。

洒落た学生さんで賑わう店内で
かき氷屋さんの本を一冊読んでから帰宅。


のんびり2時間。

わたしの好きな東京の風景です。




| - | 12:00 | trackbacks(0) |
【キレイファイター】(8)SAKI選手に聞く、ヒーローになりたい☆
第8回キレイファイターは、神取忍選手率いるLLPW-Xに所属し、アイドルレスラーユニット「ブリバト♡」として活躍する「さきっぽ」ことSAKI選手の登場です。デビュー2年目の若手でありながらメイクもヘアカラーもピアスの数もタトゥーも、ダントツ目立ってるおしゃれさん。好き勝手にやり散らかしそうな風貌とは反対に、目指すは「子供たちのヒーローになること」だという彼女に、自身のヒーロー感について聞いてみました。
(※会話の中に何度も出てくる「ズ」はSAKI選手の口癖です。びっくりしたり、納得したり、溜息ついたり、そういう様々な感情を表現するマルチカードだと認識してお読みください)



プロレスは「コスチューム!!!」
って感じで着替えるので
すごく変身してる感があるんです



――ブリバト♡の試合はデビューの頃から拝見してるんですけど、SAKI選手もMIZUKI選手も最初からちょっと他の新人とは毛色が違いましたよね。コスチュームもいきなり可愛いし、MIZUKI選手は腰まである黒髪が正統派アイドル、SAKI選手は新人らしからぬ金髪にこなれたメイク。まるで「レスラーらしくない」。

む!あたしたち、2人ともプロレスを知らずに業界に入っちゃったんです。ブリバト♡のオーディションの内容が「プロレスが得意な歌とダンスができるユニット」で、これプリキュアとかに似てるじゃん!と思って入ったので、プロレスラーらしくありたいって思いはあまりないのかもしれないです。小さい頃は夢の中でいつもセーラームーンになってたので、強くって、可愛くって、歌って踊れる、それがあたしの中の最強なんです☆



――プロレスを知らないままレスラーに???これまた異色ですね。

いつも、みずぴょん(MIZUKI選手の愛称)と、2人でプリキュアみたいになりたいねって話してるんです。自分も小さい頃、可愛くてカッコいい人に憧れてたので、そうなりたいんです。「近い人」になりたいという思いもあって、大きなステージに立ってたくさんの人がワーっていたら嬉しいですけど、でもどっちかって言えば相手の顔が子供たちの顔が見えるところがいいなと思っていて、自分が考えている距離感はアイドル活動もプロレスもつながってるかもしれないです。

――プロレスもアイドルもみんな日本武道館や東京ドームを目指すものなのに「相手の顔が見えるところ」だなんて、意表をつくなーこの人は。意表をつくと言えば今回のテーマ、もともとSAKI選手の「ヒーローになりたい」という発言そのままなんですが、自身のデビュー曲の振りの中でスぺシウム光線出してますよね。この人けっこう本気だな、変わってんなと思いました。

ええー!ズ!だってプロレスとアイドルとヒーローって近いんですよー。しかもプロレスは「コスチューム!!!」って感じで着替えるので、一番変身してる感があるんです。

――確かに新日本の棚橋選手も仮面ライダーが好きすぎてライダー的コスチュームだし、NOAHの丸藤選手も被り物がどんどん増えてますけど。

やっぱりヒーロー目指してる人って多いと思うんですよ!!!

――いやいや、おふたりとも男子レスラーだし。女子レスラーで堂々とヒーローになりたいと言ってる人、見つからないですよ。そもそもSAKI選手にとってヒーローって、どんな存在ですか?

悪いことされた時に助けてくれる人ですかね。『アンパンマン』はすぐ飛んできてくれるし、『セーラームーン』も平和な街を襲う妖魔から守ってくれるし。その人にとってヒーローって違うので一概には言えないですけど、『ドラえもん』ものび太クンにとってはヒーローだし、『キテレツ大百科』のキテレツも友達みんなにとってはヒーローじゃないですか。『こどものおもちゃ』の紗南ちゃんも大好きだったんですけど、彼女もいつも友達のこと考えてて困ったらいつも助けてくれる。好きなアイドルがいたら、それも自分にとってはヒーローになりえるし。「あの人に会えるから頑張ろう」って。自分の中にいろんなヒーローがいるんです。

――確かに、ヒーローってひとくくりにしてしまいがちだけど、いろいろなタイプがいますね。では、それらのヒーローに憧れて今がある?

もう1人というか、もう1組、小学校の時から中学校高校と憧れ続けたヒーローがいるんですけど。あたしの小学校時代のヒーローが『野猿(やえん)』なんです。



――え!意外!すごい意外!!!『とんねるずのみなさんのおかげでした』の番組スタッフで結成された音楽ユニットですよね!?

野猿って同世代のサラリーマンのヒーローだったじゃないですか。普段は別の仕事をしてるおじさんたちなのに、頑張ってダンスしてる姿にきゅんとしてしまって♡小さい頃はアイドルになりたかったんですけど、野猿に出会ってからは裏方になることにしたんです。吉本の学校を出たんですけど『みなさんのおかげでした』のスタッフになりたかったので、その制作会社の募集が来るまでずっと待ってました。フジテレビの社員食堂で働きながら。

――えええ〜、根性あるなあ。もう、そこしか行く気はなかったと。

はい。で、その制作会社の仕事が来て受かったんですけど、「おかげでした」ではなく『おはスタ』のADになりました。当時関東ではまだ無名だったエハラマサヒロさんが爆笑戦士として出演してたんですけど、小学校に行くと子供たちがすごい喜んで、ギャーギャーギャーってすごかったです。ほんとに子どもたちに人気者のエハラさんなんですけど、ADたちのことも楽しませてくれるんです。収録中なんですよ、その一瞬のカメラが自分を映してない時にADに面白い顔してくれるんですよ。当時やっぱり寝てないし疲れてるしだったので、あたしたちのヒーローでしたね。

――疲れてて心折れちゃいそうな時も、そういう助けがあるから頑張れる。

ほんとにそう!そんなエハラさんを見て、番組が終わった頃には「わたしはやっぱり出る側になりたかったんだな」と。そこで会社に辞表を出すんです、ふふ。子供たちの番組に関わって、目の前で本当に子どもたちが爆笑戦士にワーってなるのを見てしまったので、その時子供のヒーローになりたいなーと目覚めた気がします。でも、友達が言うには「ちっちゃい頃から自分のこと「さきちゃんマン」って呼んでた」って。自分ではあんまり覚えてないんですけど(照れっ)



人の役に立ちたいと心で思ってても
「なにカッコつけてんの?」ってなるから
行動に起こしずらいんですよね



――アイドルだったり、さきちゃんマンだったり、誰かの助けになりたいって気持ちだったり、遍歴はいろいろでも実は正義感への憧れがブレてない。しかも、大人になった今(さきっぽは26歳)もヒーローになりたいなんて、純粋すぎてびっくりです。今どきは小学校高学年になると正義感が実は損な役回りであることや儲からないことも、気付いてる子供いると思うんですけどね。

はええええー、なんでっ、そんなこと言うんですかぁっ!!! 夢がない!ズ!やだ、やだー、そんなの(泣)

――そんな時代来てると思いますよ。だって、お母さんお父さんが正義感に対して冷めてたらだめでしょう?「○○ちゃんはウルトラマンになりたいんだ?がんばれ☆」って言ってくれるかなあと。そりゃ、言ってあげてほしいですけど。

ええぇぇ〜、ほんとですか?ないない。信じないー。



――そもそもヒーローになりたい人が少ない気がするんです。SAKI選手が話してたように魔法少女や戦隊じゃなくても、誰もが誰かのヒーローになれる可能性があるんです。でも、時間はないし疲れはたまるし、損得でモノを考えてそれを声高に言うことが良いとされる風潮もあったりして。「人の役に立つ」ことは必ずしも報われないし、自己犠牲は伴うし、地味な場合も多いんですよね。反対に「役に立ってる感」は、自分の爪痕を残してナンボだし、ここぞのアピールに使えるし、無駄なく見返りがある方法を選びたくなるかなあと。

確かにヒーローって疲れちゃうこと多いですもんね。見返りないですもんね。わたしだけじゃないと思うんですけど、日本人の人って、人の役に立ちたいと心では思ってても「なにカッコつけてんの?」ってなるじゃないですか。そう思う人がめっちゃ多い。小学生の頃はまだ少ないけど、中高になると多くないですか。だから、やっぱり思ってても行動しずらいってところもある気がします。だから、その中で純粋に人のために役に立つことができてる人はすごいんです。うちの団体は、けっこう被災地やほかのボランティアを熱心にしていて、ブリバト♡も一緒にお手伝いするんですけど、普通の会社に入ったらそういうの少ないだろうなとは思ってます。3月11日には毎年「行くぞ!」って、街頭に立つんです。今年はわたしは新宿と新橋に行ったんですけど、それって実はすごいことだなって。あたし1人では絶対できない。

――そばにいる人生の先輩が人の役に立つこと、カッコいいことをしに先頭に立ってくれる!それ素敵です。でも、みんな、きっとそういう気持ち忘れちゃってるんだろうなぁ。正義感は心の支えになりえるものだけど、反対に夢や正義感を持っていることで、今の生活が生きずらくなることもありそうです。

ええ〜、でもそんなのって。わたしはそれ持ってないとダメです。たまに分かんなくなっちゃうんです、普通に生活してると…。

――ヒーローになりたいSAKI選手がそうなら、お勤めしているみんなはもっと分かんなくなっちゃうと思います。

あの、子供たちのヒーローになりたいんですけど、でも、同世代の人にとっても、そういう存在になりたいんです。「できんじゃん。まだ、自分できんじゃん」みたいな。社会に出て何年もするといろいろあって、でも、まだできるって20代後半の同世代の人は思ってるだろうから。たとえばわたしは体育の授業はサボるし部活も入んないし、そんな人間が今プロレスやってる、できてるってことも何かの力にならないかなとか。ああ、でも、それだけじゃなくて、変身したいからなぁ。変身…うー。

――急に「変身」が出てきたところで少し突っ込んで聞いちゃいますけど、リングの上から夢や元気を与えることってレスラー全員やってると思うんです。でも、実際にヒーローになりたいSAKIとしては、どんな活躍をするのか、どんな風に人の役に立ちたいのか、具体的なところはどうなんでしょう?

わたしが描くヒーローは何をするかってことですよね?どんなこと…どんなこと…。ふえー、ムズカシイ!

――たとえば、おばあさんが重たい荷物持ってて横断歩道が渡りきれずに大ピンチ!な時に、あたし今レスラーだし片手で担いでホイホイホイ―♫みたいな。

エッ、だって片手で担げないし…。

――え!どしたどした???

ううーー。呼ばれたら飛んでくくらいしたいですけど。ほんとにどんな些細なことでもいいんです。ただ元気がないから喋りたいとか、そんなんでも…。でも、練習とか仕事もあるし、実際飛べないし…。ああ〜、やっぱり変身しなきゃ。

――やっぱり変身?どうして変身しなきゃいけないんですか?でも、SAKIは元気で明るくて目立つ存在で、物語にありがちな普段冴えない女の子じゃないから、変身なんてしなくてもいいじゃないですか。

えええぇぇぇ〜、冴えないですよぉ。なんもできないもん。練習やプロレス教室(女性限定プロレス教室の先生もしています)の時なんて100%スッピンだし…。

――スッピン関係ないでしょう〜。あれですね、外見の雰囲気から行動力があって後悔なんてしない女の子だと思ってたんですけど、すこし違うんですね。「本当のわたし」を探してる。今のわたしは理想からは遠くて、なんにもできてない、これは違うの、もっとできるはずって。変身できたら、飛べたらきっと!どんな女子でも持っている変身願望なんですね。

え!?ズ!

――でも、目の前にいる「さきっぽ」のままでもヒーローになれるはず。

あの……こないだの、広島の土砂崩れの時に行方不明の方のニュースを見ていて、まだ娘さんが行方不明のお母さんが「生まれたままの体で出てきてほしい」って言っていて。考えたらすぐに分かることなんですけど、生まれたままの体で出してあげることさえ難しい状況なんだっていうことに気づいたんです。瓦礫がある現場だからショベルカーを使うし、使わないと早期発見は難しいし…。でもたとえシャベルやスコップでさえ体にささっちゃう。自衛隊の方々も早く見つけようと頑張ってくれてるんです。でも、もし、自分がその場で大切な人が見つかるのを待っているかと思うと、なんというかやるせない気持ちでいっぱいになってしまって…。そんな時に自衛隊の人がいなくなった後の深夜から朝方に手で掘って探してる方々がいらっしゃるというお話を聞いて。それって家族の方たちにとってはスーパーヒーローだと思ったんです。

――ですね。

立入禁止の場所だからほんとは入っちゃいけないところだし、ほんとはやっちゃいけないことかもしれないけど、それを聞いてめちゃめちゃ感動して。捜索活動を必死に頑張ってくださってる自衛隊の方のことも尊重してるし、なによりも同じ気持ちになって行動を起こしてる人がいるってことがご家族の方にとってすごく心強いことだと思ったんです。人の気持ちに立って行動を起こせるって、すごい勇気だと思います。本当にヒーローと呼ぶ以外ない。

――ルールを破ることだと知っていながら、それでも「これは助けるべきところ」だと、自分で判断して動ける人たち。使命を感じた瞬間に誰でもヒーローになるのかもしれないですね。



思っていることを行動に移すのは
当たり前じゃない
むずかしいんです



――お話聞いてると、ヒーローになろう!という元気な気持ちと、どうすれば?という悩みとの間を行ったり来たりしてますね。

いろんな葛藤があるんです。たとえば、喧嘩してる子たちがいたら喧嘩を止めたいけど、そこであたしが悪いほうをやっつけるとしたら暴力になっちゃう。それならいじめてる相手を後ろからおさえて、やられてた子にはやり返していいんだよって言ってあげたいし、いじめっ子には君がしたのはこういう痛みなんだよって知ってほしいし。



――マジメ!マジメすぎ!紗南ちゃん(こどものおもちゃ)なんて、いつもぶっ飛ばしてたじゃないですか。わたしだって全然やり返せばいいと思うもの。暴力ふるわないでとか、そりゃ考えすぎですよ。変身したいなんて言いながら、実は地面に足のついた地味なこと考えてる。

あら!え?ズ!

――助けてって言われても一瞬で飛んでいけないことのもどかしさや、心では思っていても体が動かないという葛藤が、より拍車をかけて動けなくなっちゃってませんか?

思ってるんだったら「やればいいじゃん」て言われてしまうけれど、思っていることを行動に移すのって、ほんとにすごいことだと思うんです。それができる人がすごいんです。当たり前じゃない、むずかしいんです。

――なるほど。行動できないっぽい雰囲気が伝わってきますね。「いつかしたい」「これがしたい」って話がなかなか出てこない。まだ言葉になってない。今の自分がどんなに未熟であれ、あれがしたいんだって言ってしまっていいと思うんですが。

ブリバト♡のSAKIとしてしたいことと、普段のさきっぽとしてしたいことと、そこも考えちゃうんです。でも、たとえばセーラームーンは美少女戦士の時はキラキラ戦ったり、キラキラ歌ってるところもありつつ、変身してないときは地味にボランティアしててもいいですよね。

――いいですよ!むしろそうでなくっちゃ。

憧れられる存在に…なりたいんです。なりたい。

――「憧れる側」から「憧れられる側」に、その入り口に立っていいよ☆と選ばれた存在であることに間違いないです。でも、ヒーローストーリーで言えばエピソード0なんですよね。まだ、覚醒してない。覚醒前夜なのか、もっともっと前なのか、それも未知。だからこそ、今はなにもできないと言ってる女の子が踏み出す一歩はとてもキラキラしてると思います。楽しみです。





SAKI(さき)
1988年千葉県生まれ。井上貴子プロデュースのアイドルレスラーオーディションにて約200人の中から選ばれ、MIZUKIとともに「ブリリアントバトルガールズ♡」を結成。2012年12月29日LLPW-Xからデビュー。LLPW-Xと我闘夢舞を主戦場として活動する。10月11日に両国国技館大会を控えている。

ブリバト♡オフィシャルブログ
http://www.diamondblog.jp/llpw-x/buribato/



 
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