『キレイファイター』、第二回目はユニオンプロレスに所属するチェリー選手が登場。ラブリー&キューティーな容姿ながらも、柔道で鍛えた粘りの精神で貪欲に勝ちを奪い取る、ど根性系アイドルレスラーです。細く引き締まったカラダ、小顔、ピカピカのお肌で、戦う姿が想像できないほど可愛い女子の、もう1つの凄さが39歳という意外すぎる年齢!なぜそんなに可愛く若くいられるのか?年齢と若さの秘密について、チェリー選手にお聞きします。
「30歳だ」と思ったら練習についていけなかったので
脳から完全に自分の年齢を消し去ったんです。
――可愛くなりたい気持ちと同時に、20代も終わりを迎えると気になってくるのが「若さ」問題だと思うのですが、チェリー選手は昨年「若さ」に対して新しい局面を迎えられましたよね。今まで「実年齢部分はファンタジー♡」キャラでやってきたのに、年齢公開マッチを受けて立ち、まさかの年齢公開という。
★はい、公開しましたね。引退ではないんですけど、10カウントゴングも鳴らしていただきました。
――デビュー以来8年、ずっと非公開だった実年齢を、公開してもいいと思ったのはどんな理由からだったんでしょうか?
★年齢公開マッチは紫雷美央(しらいみお)選手が相手だったんですけど、彼女と前の試合で「売り言葉に買い言葉」みたいな感じになってですね、わたしが負けたら実年齢公開、対戦相手の紫雷美央選手が負けたらスッピン公開ってなったんですよね。何か気持ちの変化があったわけではなく、うっかり試合の流れで。しかも、今まで美央に一度も負けたことがなかったんで引き受けたんです。
――そうなんですか?もともと、全然負けるつもりじゃなかったんですね。
★もちろんもちろん!ずっとファンタジーでやってきたんで、そのまま(年齢非公開で)やっていくつもりでした。で、本当は対戦相手が美央だったところ、美央が鼻を折って対戦相手がさくらえみさんに変わっちゃったんです。また間の悪いことに、決戦の一週間前くらいの試合でわたしが怪我して救急車で運ばれちゃったんですよ。頭からバサッて落ちて腰が痛くて動けなくなって…。何日か入院もして、でも骨に異常はないから、歩くのもキツかったんですけど試合して、まあ、まんまとさくらさんに負け…。
――何か思うところあっての公開だと思っていたのですが、そういう真相だったとは驚きです。
★ほんと、いろんな偶然が重なって、ほんとに重なりすぎましたね。で、年齢公開ってなって、マイクをもらった瞬間は腹をくくりました。そこで誤摩化しても仕方がないんで。
――現在39歳。今は年齢公開されて、むしろすっきりという印象です。ところで、デビューは他の方と比べてうんと遅い30歳。そこで年齢非公開を決めたわけですが。
★そうですねぇ、当時有り得ない年齢でのデビューでしたね。女性って30歳になった頃が一番「若さ」を気にする時だと思うんですけど、わたしは汗と涙にまみれて練習三昧だったんで、化粧どころか鏡を見る時間もなかったです。10代や20代の若い人たちに混じって練習しなくちゃいけなくて「わたしは30歳だ」と思ったら、練習についていけない。それで脳から完全に自分の年齢を消し去ったんですよ。
――「脳から完全に年齢を消し去る」って!!!!! そんなことできるんでしょうか???
★カラダって脳から命令が来るんで「わたしは年だぁ〜」って思うと、それが命令としてカラダ全体がそう思っちゃうんです。
――39歳の今は、脳から年齢の記憶を取り戻したんでしょうか。
★というか、消し去っていた時間が長いんで、つい習慣的に忘れちゃうんですよね(笑)。周りはちゃんと39歳の女性として見てると思うし、人前に出る仕事なので服とかはきちんとしていたいと気をつけてるんですが、周りにいる人たちが若いんで、一緒にワイワイしてると結構忘れちゃうんですよ。なんかもう、年を意識して焦ったりとか一切ないです。
――実年齢ってただの数字ではありますよね。そこまで老けて見えないのに、やたらと「あたしおばさんだから」を連発されると、会話しずらくなることあります。
★言われたほうも困りますよね。「へぇぇ〜」って。ここは何て言ったら正解なんだろう?みたいな。わたし思うんですけど、年齢や体重、バストのカップって自己申告の世界なんですよ。言わなきゃ分かんないし、言わなきゃ済むことは敢えて言うこともないですし。年齢も敢えて言わなきゃいい話なんで。
――年齢を口に出す時点で、「気にしてるのかな」と思っちゃったりします。
★そうですねぇ。脳から忘れ去ったらいいんですよ(キッパリ)。
どうして若く見られたいのか?っていう理由は必要だと思います。――チェリー選手は、若く見られたいという気持ちはありますか?
★若く…というか、若さ=エネルギーだと思ってるんで、エネルギーのある人に見られたいっていうのはありますね。エネルギッシュな人を見ると、おじいさんでも「若いなー」と思うんです。すごい、輝いてます。反対にどんなに若い人でも覇気がないとちょっと老け込んで見える。多分わたしはそういう風に輝いて見られたいんだと思います。
――自分の考える「若く」がどんなものか、チェリー選手のように即答できる人は少ないかもしれないです。でも、みんな純粋に若くは見られたい。だから、若さや年齢をまったく気にしないでいいよと無責任に言いたくはないなと思っているのですが。
★若く見られたいって思う人に「なんで若く見られたいんですか?」っていうのを訊いてみたいですね。たとえばモテたい、チヤホヤされたいとか、結婚がしたいから旦那さんを見つけるためにとか、したいことがあると方法が見つかるんで、まず「なんで若く見られたいのか」その理由は必要かなって思います。
――理由って大事ですね。そこを飛び越えて、気にする気にしないに行ってしまいがちかも。で、さらに飛び越えて「いいんだよ年齢なんか、若さなんか」と開き直ってしまうか、何がしたいか分からず「もう若くないから…」と落ち込んでしまうか。
★女性はそうなりがちですよね。たとえば、若く見せたい、痩せたいって、目標がなくてもつい口にしちゃう言葉なんですよね。なんで痩せたいか?っていうと、「特に、なんとなく、もうちょっと痩せたほうが…」みたいな。
――どのくらいどうしたいのか。そこは考えたほうがいいんですね。
★で、そこに向けてなんかしたほうが近道だし、自然に目標が達成できるんじゃないかと。
――いろいろ若さの謎が解けてきました。もう一歩深くお聞きしたいのですが、日々会社へ通っていたり、日々子育てをしている女性は朝から晩まで忙しいんですよ。でも、それがこなしているけど充実感にならなかったりする。毎日きちんと過ごせているはずなのに、突然はた、と立ち止まって「自分てこれでよかったんだっけ?」と不安になる。そんなとき、曖昧な若さに憧れたり、老いってものが敵に見えたりするのかなと思ったんですけれど。そういう気持ちをどうすればいいんだろうって。
★走りに行ったらいいですよ(キッパリ)。ランナーズハイが出て楽しくなってきますから。走ってるとだんだん楽しいホルモンが出てきて「うわぁ〜〜♫」って感じになるんで。あと、自分のご褒美をいくつか決めとくといいですよね。
――ご褒美。わたしなんか、ついついコンビニで甘いものを買ってしまいがちです。
★ご褒美が日常になっちゃうと幸せを感じにくくなりますよね。いつもコンビニのケーキを食べてるんだったら、一個一万円くらいする高級な幻のケーキを一度食べてみるとか、日帰りで海鮮丼食べて帰ってくるとか。そういう非日常的な体験をするのがいいですよ☆
「今日のわたしが一番若い」と思うだけで、幾らでも未来が描けます。――若く(チェリー選手考=エネルギッシュ)あるために、気をつけたほうがというか、気にしたほうがいいよってことはありますか?
★そうですね、あの、まず体を冷やさない。
――おおーー、具体的ですね。
★はい、体を冷やしちゃダメです。冷えは大敵ですから。あと汗を流すこと。体が固くなるのも万病の元なんで、運動は何かしらしてたほうが。個人的にはメディキュットもいいですね。わたしけっこう足がむくむし、足だけ火照って体調が悪いことがあったんですが、あれ履いたら体調が良くなるようになりました。
――反対にそこは気にしないでいいよってことは。
★実年齢、実の体重、実のバストカップ!うち、計るものがないんです。たとえば熱計ってほんとに微熱でも「ああ〜体調わるい〜」って思っちゃうじゃないですか。だからないんです。体重も、あの、計ると気にしちゃうんで、体重計もないんです。
――なるほど。荒技ですけど、いっそ気にしすぎる人にはおすすめですね。気にしちゃう人は計らない!でも、人に見られるお仕事ですからプロポーション維持は大事ですよね?
★鏡を見るとかで十分ですよ。気になるところを細くするために、鏡を見て全身をチェックです。なんとなく見るんじゃなく、首から下を写して、こう、ジッと見るんです。あと計るんだったらメジャーのほうがいいです。二の腕の数字、ウエストの数字、ヒップの数字って、やってったほうが見た目が良くなります。見た目が良いのが大事です☆
――最後にチェリー選手が考える、若さの条件をいくつかお願いします。
★まず、『エネルギッシュである』こと。
――エネルギッシュであれば老けて見えない!ですね。
★それから『今日のわたしが一番若い』。これ、わたし自身の格言なんですけど、明日になったら一日分年をとるじゃないですか。だとすると今現在、今が自分の中で一番若いんです。何か始めるのに遅いとか言いますけど、今が一番若いと思ったら遅いじゃなくて早いんだと思うんですよ。
――早いんですね。
★だから何か始めようと思ったら、今始めようって。もう遅いって思わないで。やりたいことがあったら「もう何歳だしな」とは思わない。今が自分の人生の中で一番若いんだから、始めちゃったほうがいいです。
――何か始めたい、何かやりたい、でも今それが見つかってないという事もありますよね。思いつかないけど、なんかないかなって言ってる的な。
★もし、そうでも「今日のわたしが一番若い」と思うだけで未来が描けますよ、幾らでも。
――今日から。ここから。
★はい。ここからどの職業にもなれるし。
――ちょっと、グッときちゃいました。いいですね。
★あとは年齢を脳から忘れ去ることです。これが一番大事♡
チェリー(ちぇりー)
1974年生まれ。DDTプロレスリングから30歳でプロレスデビューした後、ユニオンプロレスに移籍。同団体唯一の女子レスラー。楽しく可愛いキャラと豊富なミックスドマッチ経験で、他団体からのオファーが絶えない人気選手。現在、第2代ユニオン認定Fly to Everywhereワールドチャンピオン。
ユニオンプロレス公式サイト
http://www.ddtpro.com/union/チェリー公式サイト
http://ameblo.jp/cherrypafe55/