勝った。 勝った勝った勝った。 「今年はこのチームが見たい」と思ったチームが勝つのは、ほんとうにうれしい。 統合による新設校で、今年は1年から3年まで揃う初めての年で、斎藤登監督はなんだか気になる人で。事前に試合を見たこともなくて、予備知識は3つしかなかったけれど、今年は東久留米総合だという気がした。 それはまったくの当て感で第六感で、でも、きっと全国に来るという気がして、準決勝から足を運んで。 蓋をあけてみたら、すばらしく堅守☆ わたしは「大量得点と幾つかの失点」という様式はあまり好きじゃない。 守って守って、攻めて攻めて、守って守って、攻めて攻めての攻防が互いにくり返されて、0−0で、まだまだ0−0で、どっちが優勢なのか早く決めてほしいっっ。と、きりきりするような緊張感のある試合がいい。観客のわたしの緊張感がそれくらいなのだから、選手たちの集中力はとてつもなくて、そのストイックさが、「ひとつのボールをとりあっている」醍醐味のように思われる。 そういう決勝戦を見せてくれた。 どういう形にせよ、ボールに触ろうとする。ボールに触ることで、近くにいる誰かへ繋ごうとする。その1cm2cm足を伸ばす瞬間は、残念ながら修徳より東久留米総合のほうが遥かに勝っていた。つま先だったり踵だったり、足じゃなくて背中だったり、それはテクニックとして教えられているのだろうけれど(ルールも技術もほんとに詳しくないのです)、やっぱり、気持ちが体を動かしているような気がする。 東久留米総合の気持ちのプレーに、まったくもって、しびれてしまった。 夜中のテレビは、高校生たちの顔を大きく映し出すけれど、まだほとんどの人は彼らのことを知らない。 でも、31日には、お正月休みを取ったたくさんの人たちが、昼間のテレビで彼らを知るのだ。 人生において、それってほんとに、すごいことだ。 -----