はて、国境とは、なんだじゃろなあ〜。と思ってた頃に、EUには国境がない、というニュースをNHKで見てびっくりしたことがある。ここで、わたしの知識のなさを露呈することは何の問題もないし、ありゃあせん。経済統合かあ〜貨幣統合かあ〜ふーん、と小耳にはさんでいたものの、その内情なんてまあ、あんまり知らないわけです。わたし、商社マンとかじゃないし。 で、国境がないっていうその事実。すごい。ノーパスポートでフランスからポーランドへ、スペインからクロアチアへ、旧バルト三国へ、はーどこまでもどこまでもなわけだい。すごい。にわかに信じ難い。そんなリスキーなことをしちゃうんだから、ヨーロッパの発想はまたひと味違う。 つまり、青森県から埼玉県とおんなじでしょ。距離の差すごいけど。県民性と国民性が同等に語られる日が来ちゃうわけでしょう。いやいやいやいや、お手上げ。 それでまあ国境とは、なんじゃろなあ〜と思ったのは、友達の女の子がいわゆる国籍が違うと突然判明したからなんである。香港からの帰国子女なんだーと聞いてたと思ってた(どこで情報が変わったのかねえ)のが、「え、違いますよ。あたし中国人ですよ。ずっと日本に住んでて、ホームタウンが香港なんですよ」と言われ、そうなんだあ、へえとなった。そうなんだあ、へえ以外にまるでリアクションしようにも興味がなくて、ほぼどっちでもいいかなあみたいな気分になっていたと。 だいたい目の色も髪の色もおんなじで、おんなじ言葉で喋ってて、そしたら大まかに仲間じゃんって気になるものだ。違和感がない。しかも、日本経済で生きてきたわけで、価値観もそうそう違わないかったら、もう大まかに仲間じゃんなわけ。 国境なんて、なんて不確かな、なんて曖昧な、ね。よく、音楽には国境がないという言葉があるけれど、それはそうだけど、そんな狭いジャンルに国境がないわけじゃあない。長い歴史のなかで国民性として受け入れられないものもあれば、そんなの個人個人であるというものもある。どっちもある。だから、国境は確かにそこにあって、しかもそこにないの。歴史と経済が絡み合った複雑怪奇な摩訶不思議なの。 で、もう古い話なんだけどEU。経済が違えば価値観も違うってことをふまえると、経済統合されると価値観統合されて、国境もなくて、近隣国で顔もちょっと似ててで 「え〜ドイツの人なのお〜、ぜんぜん分かんなかったあ〜ん」 みたいなことが各地で多発。 もう、なにもかもさじ加減って気がしてきた。ふしぎ大自然。 -----